等電点が6.0のたんぱく質を、pHの勾配をつくったゲルを用いる等電点電気泳動にか…
等電点が6.0のたんぱく質を、pHの勾配をつくったゲルを用いる等電点電気泳動にかけた。試料を置いた位置のpHは8.0であった。電圧をかけたあとのこのたんぱく質のふるまいとして、正しいのはどれか。
- ⑴ pH 8.0の位置で正味の電荷が0になっているので、電圧をかけてもその位置から動かずにとどまる。正味の電荷が0になるのは等電点のpH 6.0の位置で、pH 8.0では負に帯電しているため移動します。
- ⑵ 移動する向きと止まる位置はたんぱく質の分子量で決まり、両極の中央付近に集まって帯をつくる。止まる位置を決めるのはたんぱく質の等電点で、分子量ではありません。
- ⑶ 陰極の側へ移動を続け、ゲルの端にある最もpHの高い位置に集まって帯をつくる。pH 8.0で負に帯電したたんぱく質は陽極側へ進み、pHの低い側にある等電点の位置に集まります。
- ⑷ ゲルの網目による抵抗で分子の大きさに応じて移動が遅れ、分子量の大きいものほど試料の位置に近く残る。分子の大きさで分けるのはSDSを用いた泳動などで、等電点電気泳動は電荷が0になる位置で分かれます。
- ⑸ pH 8.0では負に帯電して陽極側へ移動し、pH 6.0の位置で電荷が打ち消されて止まる。等電点より高いpHでは負に帯電して陽極側へ進み、等電点のpHに達すると電荷が打ち消されて止まります。
解説
正解は⑸です。たんぱく質は、周囲のpHが等電点より高いと負に、低いと正に帯電します。pH 8.0の位置に置かれた等電点6.0のたんぱく質は負に帯電しているため陽極側へ移動し、pHの低い方へ進んでpH 6.0の位置に達すると正味の電荷が0になって止まります。こうして等電点の違いで成分を分けるのが等電点電気泳動で、分子の大きさで分ける方法とは原理が異なります。
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