ある薬物は肝臓での代謝によって消失し、肝抽出率は0.8である。肝血流量を1.5 …
ある薬物は肝臓での代謝によって消失し、肝抽出率は0.8である。肝血流量を1.5 L/分とし、消化管からの吸収は完全で、消化管での代謝は無視できるものとする。この薬物について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 肝血流量が半分になっても、肝クリアランスはほとんど変わらない。肝抽出率の高い薬物の肝クリアランスは肝血流量に依存し、血流が減ると小さくなります。
- ⑵ 肝固有クリアランスが2倍になると、肝クリアランスもほぼ2倍に大きくなる。肝抽出率が高い薬物では血流量が上限となるため、固有クリアランスが増えても大きくは変わりません。
- ⑶ 経口投与したときの生体内利用率は0.8である。0.8は肝臓で除かれる割合で、全身循環に入る割合は0.2です。
- ⑷ 肝クリアランスは1.2 L/分である。肝クリアランスは肝血流量と肝抽出率の積で、1.5×0.8=1.2 L/分です。
- ⑸ 経口投与したときの生体内利用率は0.2である。肝臓を1回通過して残る割合は1-0.8=0.2で、これが生体内利用率になります。
解説
正解は⑷と⑸です。肝クリアランスは肝血流量と肝抽出率の積で求められ、1.5 L/分×0.8=1.2 L/分となります。経口投与した薬物は全身循環に入る前に肝臓を通るため、吸収が完全で消化管での代謝がなければ、生体内利用率は1-肝抽出率=0.2です。肝抽出率の高い薬物では肝クリアランスが肝血流量に依存するため、血流量の変化の影響を強く受け、固有クリアランスの変化の影響は小さくなります。
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