酵素の触媒作用と、その活性の調節のしくみについて、正しいのはどれか。2つ選べ。
酵素の触媒作用と、その活性の調節のしくみについて、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ アロステリック酵素では、活性部位とは別の部位に調節因子が結合して活性が変わる。協同的な結合を示すアロステリック酵素では、基質濃度に対する速度の曲線がS字状になります。
- ⑵ 酵素は反応の活性化エネルギーを下げて反応を速めるが、反応の平衡定数そのものは変えない。触媒は正反応と逆反応を同じように速めるため、平衡に達する速さは変わっても平衡の位置は変わりません。
- ⑶ リン酸化による酵素の活性の調節は不可逆的で、一度リン酸化された酵素は元の状態に戻らない。リン酸化はホスファターゼによる脱リン酸化で元に戻る、可逆的な調節です。
- ⑷ 消化酵素の前駆体であるチモーゲンは、補酵素が結合することによって活性型へ変わる。チモーゲンはペプチド結合の一部が切断されることで活性型になります。
- ⑸ 同じ反応を触媒するが構造の異なる酵素をアポ酵素といい、組織によって分布が異なっている。構造が異なり同じ反応を触媒する酵素はアイソザイムで、アポ酵素は補因子を欠いたタンパク質部分です。
解説
正解は⑴と⑵です。酵素は基質と結合して遷移状態を安定化し、活性化エネルギーを下げて反応を速めますが、平衡の位置は変えません。酵素の活性は、アロステリック部位への調節因子の結合、リン酸化と脱リン酸化による可逆的な修飾、前駆体の部分的な切断による活性化などで調節されます。アロステリック酵素は協同性によりS字状の速度曲線を示すことがあります。同じ反応を触媒する構造の異なる酵素はアイソザイムと呼ばれます。
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