患者の血漿中の薬物濃度を液体クロマトグラフィーで測定するため、測定の前に検体の前…
患者の血漿中の薬物濃度を液体クロマトグラフィーで測定するため、測定の前に検体の前処理を行う。前処理に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 弱酸性の薬物を有機溶媒に抽出するときは、水相をアルカリ性にして分子形を増やしてから振り混ぜる。弱酸性薬物はアルカリ性でイオン形が増えるため、抽出するときは水相を酸性にします。
- ⑵ 除タンパクを行うとタンパク結合形の薬物も取り除かれるため、非結合形の濃度だけが測定される。除タンパクで結合していた薬物も遊離するため、測定されるのは通常、総濃度です。
- ⑶ アセトニトリルなどで血漿タンパク質を沈殿させ、遠心分離した上清を測定に用いる方法がある。除タンパクは簡便な前処理で、有機溶媒や酸でタンパク質を沈殿させて上清を測定します。
- ⑷ 固相抽出では、薬物を吸着剤に保持させて夾雑物を洗い流したのち、別の溶媒で薬物を溶出させる。吸着剤への保持と選択的な溶出を利用して、夾雑物を除きながら薬物を濃縮できます。
- ⑸ 血清は、抗凝固剤を加えた血液を遠心分離して得られる上清で、フィブリノーゲンを含んでいる。抗凝固剤を加えて得られるのは血漿で、凝固させて得る血清はフィブリノーゲンを含みません。
解説
正解は⑶と⑷です。血漿や血清にはタンパク質や脂質などの夾雑物が多く、そのまま注入すると分析カラムの劣化や妨害の原因になります。そこで、有機溶媒や酸を加えてタンパク質を沈殿させる除タンパク、pHを調節して有機溶媒へ移す液液抽出、吸着剤を用いる固相抽出などの前処理を行います。除タンパクでは結合していた薬物も遊離するため、通常は総濃度が得られます。血漿は抗凝固剤を加えて、血清は凝固させて得ます。
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