熱帯地域へ旅行した男性が、帰国後に周期的な高熱をくり返し、血液塗抹標本で赤血球の…
熱帯地域へ旅行した男性が、帰国後に周期的な高熱をくり返し、血液塗抹標本で赤血球の中に寄生体が観察された。この病原体について、正しいのはどれか。
- ⑴ 汚染された水や食物とともに嚢子を飲み込んで感染し、大腸の粘膜に潰瘍をつくって下痢を起こす。嚢子の経口摂取で大腸に潰瘍をつくるのは赤痢アメーバで、赤血球内には寄生しません。
- ⑵ ハマダラカに刺されて感染し、肝細胞の中で増えたのち赤血球に侵入して増殖をくり返す。マラリア原虫はハマダラカが媒介し、肝細胞で増えたあと赤血球内で増殖して周期的な発熱を起こします。
- ⑶ 加熱の不十分な肉やネコの糞便から感染し、脳や筋肉などの組織に嚢子をつくって長く残る。肉やネコの糞便から感染し組織に嚢子をつくるのは、トキソプラズマの特徴です。
- ⑷ 性的な接触によって感染し、腟や尿道の粘膜で増殖して、泡立つ帯下などの炎症症状を起こす。性的接触で感染し腟や尿道に寄生するのは腟トリコモナスです。
- ⑸ ツェツェバエに刺されて感染し、血液や髄液の中で増えて、進行すると眠り続ける状態になる。ツェツェバエが媒介し睡眠病を起こすのはアフリカトリパノソーマです。
解説
正解は⑵です。周期的な発熱と赤血球内の寄生体から、マラリアが考えられます。マラリア原虫はハマダラカの吸血によってスポロゾイトとして体内に入り、まず肝細胞で増殖します。その後、赤血球に侵入して分裂をくり返し、赤血球が壊れる時期に一致して発熱が起こります。トキソプラズマ、赤痢アメーバ、トリパノソーマ、腟トリコモナスも原虫ですが、感染経路や寄生する部位が異なります。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。