ハチに刺された数分後に、全身のじんま疹、呼吸困難、血圧の低下が現れた。この反応の…
ハチに刺された数分後に、全身のじんま疹、呼吸困難、血圧の低下が現れた。この反応の主な発症機序として、正しいのはどれか。
- ⑴ 受容体に対する自己抗体が結合し、その受容体を持続的に刺激して機能を亢進させる。受容体を刺激する自己抗体による反応は、バセドウ病などでみられる機序です。
- ⑵ 抗原と抗体の免疫複合体が血管壁や腎臓に沈着し、好中球の集まる炎症が起こる。免疫複合体の沈着はⅢ型アレルギーで、通常は数時間以上たってから症状が現れます。
- ⑶ 血球などの細胞表面の抗原にIgG抗体が結合して補体が活性化され、標的の細胞が破壊される。補体による細胞の破壊はⅡ型アレルギーの機序で、数分で全身に起こる反応の主体ではありません。
- ⑷ 感作されたT細胞がサイトカインを放出し、マクロファージが集まって炎症が起こる。T細胞が主体となるのはⅣ型アレルギーで、症状が現れるまで1〜2日を要します。
- ⑸ ハチ毒に対するIgE抗体をもつマスト細胞から、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出される。即時型のⅠ型アレルギーで、マスト細胞上のIgEに抗原が結合して脱顆粒が起こります。
解説
正解は⑸です。ハチ毒に以前感作されていると、毒に対するIgE抗体がマスト細胞や好塩基球の表面に結合しています。再び刺されると抗原がIgEを架橋して脱顆粒が起こり、ヒスタミンやロイコトリエンなどが放出されます。その結果、血管透過性の亢進や気管支平滑筋の収縮が起こり、数分のうちにアナフィラキシーとなります。これはⅠ型アレルギーで、補体や免疫複合体、T細胞が主体となる反応とは発症の速さが異なります。
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