イオンチャネルに作用する医薬品は、その化学構造と物理化学的な性質が作用の現れ方に…
イオンチャネルに作用する医薬品は、その化学構造と物理化学的な性質が作用の現れ方に深くかかわっている。これらの医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ スルホニル尿素薬は、膵臓のβ細胞にあるATP感受性カリウムチャネルを開いて、インスリンの分泌を促す。スルホニル尿素薬はこのチャネルを閉じて細胞膜を脱分極させ、インスリンの分泌を促します。
- ⑵ エステル型の局所麻酔薬は、主に肝臓のシトクロムP450によって分解される。エステル型は主に血漿中のコリンエステラーゼで加水分解されます。肝臓で代謝されるのはアミド型です。
- ⑶ 炎症部位では組織が酸性に傾くので、局所麻酔薬の分子形が増えて効きやすくなる。酸性の組織では弱塩基の局所麻酔薬はイオン形が増え、膜を通りにくくなって効きにくくなります。
- ⑷ リドカインは分子形で神経の膜を通り、細胞内でイオン形となってナトリウムチャネルを遮断する。局所麻酔薬は弱塩基で、分子形で膜を透過し、細胞内でプロトンを受け取った形がチャネルの内側から結合します。
- ⑸ ニフェジピンはジヒドロピリジン骨格をもち、L型カルシウムチャネルを遮断する。ジヒドロピリジン系は血管平滑筋のL型カルシウムチャネルに選択性が高く、血管を拡張させます。
解説
正しいのは、リドカインの作用の仕組みと、ニフェジピンの構造と作用についての記述です。局所麻酔薬は弱塩基で、組織中で分子形となって神経の膜を通り、細胞内でイオン形に戻ってナトリウムチャネルを内側から遮断します。そのため酸性の炎症部位では効きにくくなります。ニフェジピンなどのジヒドロピリジン系はL型カルシウムチャネルを遮断し、スルホニル尿素薬はATP感受性カリウムチャネルを閉じます。
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