東南アジアへの渡航から帰国した30歳の男性が、帰国2週間後から悪寒を伴う高熱をお…
東南アジアへの渡航から帰国した30歳の男性が、帰国2週間後から悪寒を伴う高熱をおよそ48時間ごとに繰り返すようになった。血液の塗抹標本で赤血球内に原虫が認められ、三日熱マラリアと診断された。この感染症について正しいのはどれか。
- ⑴ ネコのふんや加熱の不十分な肉から感染し、妊婦では胎児に影響する。これはトキソプラズマ症の特徴で、赤血球内の原虫による周期的な発熱は起こりません。
- ⑵ 生の淡水魚を食べることで感染し、成虫が肝臓の胆管に寄生する。これは肝吸虫症の特徴で、赤血球内の原虫による発熱の発作とは異なります。
- ⑶ 汚染された水や食品から感染し、粘液と血液の混じった下痢を起こす。これは赤痢アメーバ症の特徴で、治療にはメトロニダゾールが用いられます。
- ⑷ 性行為によって感染し、腟の炎症と泡状のおりものを起こす。これは腟トリコモナス症の特徴で、メトロニダゾールなどで治療します。
- ⑸ ハマダラカに刺されて感染し、肝臓に休眠体が残ると再発の原因になる。三日熱マラリアの原虫は肝細胞に休眠体をつくるため、再発防止にプリマキンが用いられます。
解説
正しいのは、ハマダラカに刺されて感染し、肝臓に休眠体が残ると再発の原因になるという記述です。マラリア原虫はハマダラカの吸血で体内に入り、肝細胞で増えたあと赤血球に侵入して増殖し、赤血球が壊れるたびに発熱します。三日熱マラリアでは肝細胞に休眠体が残るため、赤血球内の原虫を治療したあとにプリマキンを用いて再発を防ぎます。渡航歴の聴取が診断の手がかりになります。
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