10 歳の女児。左への軽度の顔回し頭位異常と眼球運動異常で経過観察している。視力…
10 歳の女児。左への軽度の顔回し頭位異常と眼球運動異常で経過観察している。視力は右1.2(矯正不能)、左1.2(矯正不能)である。頭位写真(別冊No. 13A)と3方向のむき眼位写真(別冊No. 13B)を別に示す。この患児の疾患で誤っているのはどれか。
- ⑴ 両眼単一視は可能である。顔回しの頭位をとれば両眼単一視が可能で、正しい記述です。
- ⑵ 第1 眼位が気になれば手術をする。第1眼位の斜視が気になる場合は手術の適応となり、正しい記述です。
- ⑶ 頭位異常が気になれば手術をする。頭位異常が強い場合は手術の適応となり、正しい記述です。
- ⑷ 外直筋の異常神経支配により生じる。外直筋の異常神経支配で生じる疾患で、正しい記述です。
- ⑸ 手術により眼球運動異常は治癒する。手術で眼位や頭位は改善しても、眼球運動の異常そのものは治りません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。左への軽度の顔回しと眼球運動異常、両眼とも良好な視力からは、写真は確認できませんが、左Duane症候群(Ⅰ型の外転障害)が考えられます。外転神経核の形成不全により、外直筋が動眼神経の線維で異常に支配されることで生じます。代償頭位をとれば両眼単一視は可能で、第1眼位の斜視や頭位異常が気になる場合に手術を行います。ただし手術は眼位や頭位を改善するためのもので、異常神経支配による眼球運動の異常そのものを治すことはできません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-10.html)を加工して作成