74 歳の女性。以前から右眼の内斜偏位があったが、徐々に進行し、左眼も動かしづら…
74 歳の女性。以前から右眼の内斜偏位があったが、徐々に進行し、左眼も動かしづらくなり受診した。両眼ともに眼軸長32 mm を超える。視力は、白内障術後で右(0.4×-2.50 D)、左(0.4×-2.00 D)である。9 方向むき眼位写真(別冊No. 14)を別に示す。確定診断に用いるのはどれか。
- ⑴ MRIMRIで眼球後部の筋円錐外への脱出を確認し、確定診断します。
- ⑵ 大型弱視鏡大型弱視鏡は斜視角の測定はできますが、原因の確定診断はできません。
- ⑶ 眼底カメラ眼底カメラは近視性眼底変化の評価には使えますが、確定診断はできません。
- ⑷ Hess 赤緑試験Hess赤緑試験は運動制限の評価で、原因の確定診断はできません。
- ⑸ プリズム順応試験プリズム順応試験は手術量の決定に用いる検査です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。眼軸長が32mmを超える強度近視で、右眼の内斜偏位が徐々に進行し、左眼も動かしにくくなった経過は、後天固定内斜視(強度近視性斜視)を示しています。著しく伸びた眼球の後部が、外直筋と上直筋の間から筋円錐の外へ脱出し、眼球が内下方に固定されて外転と上転が制限されます。MRIの冠状断で眼球の脱出と外直筋の下方偏位、上直筋の鼻側偏位を確認することが確定診断になります。治療には上直筋と外直筋を結合する手術が行われます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-10.html)を加工して作成