47 歳の女性。3 日前から複視と眼瞼下垂が出現し、症状が改善しないため来院した…
47 歳の女性。3 日前から複視と眼瞼下垂が出現し、症状が改善しないため来院した。来院時の9 方向むき眼位写真(別冊No. 9)を別に示す。この患者で最も注意すべきなのはどれか。
- ⑴ 眼圧眼圧は動眼神経麻痺で最も注意すべき所見ではありません。
- ⑵ 眼底眼底の確認は必要ですが、緊急性の判断に最も重要なのは瞳孔です。
- ⑶ 視力視力は通常保たれ、緊急性の判断の決め手にはなりません。
- ⑷ 前房前房の状態は動眼神経麻痺の評価の中心ではありません。
- ⑸ 瞳孔散瞳があれば動脈瘤による圧迫を疑い、緊急の画像検査が必要になります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。数日前からの複視と眼瞼下垂は動眼神経麻痺を示唆します。写真は確認できませんが、動眼神経麻痺では瞳孔が散大しているかどうかが最も重要です。瞳孔を動かす副交感神経線維は動眼神経の表層を走るため、内頸動脈-後交通動脈分岐部の動脈瘤など圧迫性の病変では早期に障害され散瞳を伴います。動脈瘤は破裂するとくも膜下出血を起こすため、瞳孔の異常があれば緊急で画像検査を行う必要があります。糖尿病などの虚血性麻痺では瞳孔は保たれることが多いです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-10.html)を加工して作成