47 歳の男性。職場の健康診断で眼底異常を指摘され来院した。視力は右(1.2×+…
47 歳の男性。職場の健康診断で眼底異常を指摘され来院した。視力は右(1.2×+2.00 D ○ cyl-0.50 D 105°)、左(1.0×+2.00 D ○ cyl-0.50 D 90°)、眼圧は右眼10 mmHg、左眼13mmHg であった。右眼の眼底写真および動的視野検査の結果(別冊No. 8)を別に示す。なお、半暗室の検査室への入室をためらう様子がみられたため、検査機器まで歩行を介助した。今後予想される視野変化はどれか。
- ⑴ 下方欠損下方欠損は網膜剥離や虚血性視神経症などでみられます。
- ⑵ 楔状欠損楔状欠損は緑内障の神経線維束欠損などでみられます。
- ⑶ 鼻側階段鼻側階段は緑内障に特徴的な視野異常です。
- ⑷ 鼻側半盲鼻側半盲は網膜色素変性の典型的な視野変化ではありません。
- ⑸ 輪状暗点網膜色素変性では中間周辺部の輪状暗点が生じ、進行すると求心性視野狭窄になります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。半暗室への入室をためらい歩行の介助が必要だったことから、夜盲(暗い場所で見えにくい)が考えられ、健診で指摘された眼底異常と合わせて網膜色素変性が疑われます。図は確認できませんが、網膜色素変性では赤道部付近から骨小体様の色素沈着が始まり、視野は中間周辺部の輪状暗点から始まって、進行すると求心性視野狭窄となります。中心視力は末期まで保たれることが多いです。鼻側階段や楔状欠損は緑内障、鼻側半盲は視交叉近傍の病変などでみられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-10.html)を加工して作成