55歳の男性。数日前から右眼の視野の上側に黒い幕がかかったように見え、裂孔原性網…
55歳の男性。数日前から右眼の視野の上側に黒い幕がかかったように見え、裂孔原性網膜剥離と診断された。網膜が剥がれるときに分かれる層の位置として正しいのはどれか。
- ⑴ 網膜の神経線維層と内境界膜の間で、硝子体に面した境目内境界膜は網膜の最も内側の膜で、ここは網膜と硝子体の境にあたります。網膜剥離で分かれる層ではありません。
- ⑵ 視細胞の外節と網膜色素上皮の間で、眼杯の内と外の層が接する境目眼杯の内板が神経網膜に、外板が色素上皮になるため、両者の間はもともと接着が弱く、ここで剥がれます。
- ⑶ 網膜の内顆粒層と外網状層の間で、双極細胞が並ぶ境目網膜の内部の層の間で分かれるのは網膜分離症です。網膜剥離は網膜全体が色素上皮から離れる状態です。
- ⑷ 網膜色素上皮とブルッフ膜の間で、色素上皮の基底膜が接している境目この間で分かれるのは網膜色素上皮剥離で、加齢黄斑変性などでみられます。裂孔原性網膜剥離の層ではありません。
- ⑸ 脈絡膜と強膜の間で、上脈絡膜腔と呼ばれる隙間がある境目ここで分かれるのは脈絡膜剥離で、眼圧が極端に下がったときなどにみられます。
解説
網膜剥離で分かれるのは、視細胞の外節と網膜色素上皮の間です。発生の過程で、眼杯の内板が神経網膜に、外板が網膜色素上皮になります。この2つの層は互いに接しているだけで強く結合していないため、裂孔から硝子体の液が入り込むと、神経網膜が色素上皮から剥がれます。色素上皮とブルッフ膜の間で分かれるのは色素上皮剥離、脈絡膜と強膜の間は脈絡膜剥離です。
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