35歳の男性。転んで右の上腕の中ほどを骨折した。骨折のあと、右の手首を反らせるこ…
35歳の男性。転んで右の上腕の中ほどを骨折した。骨折のあと、右の手首を反らせることができず、手首から先が垂れ下がった状態になった。指を伸ばすこともできない。障害されている神経として最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 手根管を通り、母指を他の指と向かい合わせる筋を支配する正中神経正中神経の障害では母指の対立ができなくなり、猿手と呼ばれる形になります。手首が垂れることはありません。
- ⑵ 上腕の前面を下り、肘を曲げる上腕二頭筋などを支配する筋皮神経筋皮神経の障害では肘を曲げる力が弱くなります。手首や指を伸ばす筋は支配していません。
- ⑶ 肘の内側の溝を通り、手の骨間筋の多くを支配する尺骨神経尺骨神経の障害では骨間筋が働かず、環指と小指が曲がる鷲手になります。手首を反らせる力は保たれます。
- ⑷ 上腕骨の外科頸の後ろを回り、肩を外へ挙げる三角筋を支配する腋窩神経腋窩神経は肩の近くを回り、障害されると腕を横へ挙げにくくなります。手首の動きには関わりません。
- ⑸ 上腕骨の後ろをらせん状に回り、手首と指を伸ばす筋を支配する橈骨神経橈骨神経は上腕骨の中ほどの後面を回るため骨折で傷みやすく、障害されると手首が垂れる下垂手になります。
解説
最も考えられるのは橈骨神経の障害です。橈骨神経は上腕骨の中ほどで骨の後ろをらせん状に回るため、この部位の骨折で傷つきやすく、手首と指を伸ばす筋が働かなくなって下垂手が生じます。正中神経の障害は猿手、尺骨神経の障害は鷲手を生じます。腋窩神経は肩を外へ挙げる三角筋、筋皮神経は肘を曲げる筋を支配しており、手首が垂れる原因にはなりません。
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