62歳の女性。夕方になると眼が乾いてしみる。瞼縁の腺の開口部が詰まり、圧迫しても…
62歳の女性。夕方になると眼が乾いてしみる。瞼縁の腺の開口部が詰まり、圧迫しても分泌物がほとんど出ない。涙液の分泌量は正常範囲だが、涙液層破壊時間が短い。この患者で主に不足している成分とその働きの組合せとして正しいのはどれか。
- ⑴ 結膜杯細胞から出るムチンで、角膜表面を濡れやすくする働きムチンは杯細胞などが作りますが、この患者で詰まっているのは瞼縁の脂腺です。
- ⑵ 涙小管から鼻涙管へ涙を流し、眼表面の涙を減らす働き涙小管と鼻涙管は涙を排出する経路で、涙液層の成分を作る組織ではありません。
- ⑶ 主涙腺から出る水層で、角膜へ酸素や栄養を運ぶ働き涙液の分泌量が正常なので、水層の不足は主な原因とは考えにくいです。
- ⑷ 副涙腺から出るリゾチームで、細菌の細胞壁を壊す働きリゾチームは殺菌に関わる涙液中の酵素で、瞼縁の腺の詰まりとは関係する成分が違います。
- ⑸ マイボーム腺の油層で、涙液の表面を覆って蒸発を抑える働きマイボーム腺から出る脂質は涙液層の最表面を覆い、水分の蒸発を抑えます。
解説
マイボーム腺から出る油層が不足し、蒸発を抑える働きが弱まっています。涙液層は表面から油層、水層、ムチンを含む層で成り立ちます。瞼縁にあるマイボーム腺の開口部が詰まると油層が薄くなり、分泌量が保たれていても涙が蒸発しやすく、涙液層破壊時間が短くなります。主涙腺の水層は分泌量検査で評価され、この患者では正常です。ムチンは結膜杯細胞などが作り、涙小管は涙を排出する経路です。
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