下顎KennedyⅡ級で少数歯欠損症例に対して部分床義歯を製作することとした。精…
下顎KennedyⅡ級で少数歯欠損症例に対して部分床義歯を製作することとした。精密印象採得に用いる個人トレーで正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 粘膜部に遁路を付与する。遁路は印象材の逃げ道として加圧を調整するために付与しますが、本例の個人トレーで必須とされる要素ではありません。
- ⑵ 粘膜部にストッパーを付与する。ストッパーはトレーの位置を規定するため主に歯の部分に付与し、粘膜部に付与するものではありません。
- ⑶ 粘膜部にスペーサーを付与する。本例では遊離端部の粘膜を機能時に近い状態で記録するため、粘膜部へのスペーサー付与は正答とされていません。
- ⑷ 粘膜辺縁部にコンパウンドを付加する。辺縁部にコンパウンドを付加して筋圧形成を行い、機能時の床縁形態を記録します。
- ⑸ 粘膜辺縁部は歯肉頰移行部で封鎖する。辺縁を歯肉頰移行部まで延長して封鎖し、義歯床の維持と安定を得ます。
解説
正解は⑷と⑸です。下顎KennedyⅡ級(片側遊離端欠損)の部分床義歯では、遊離端部の義歯床の維持と安定のため、床縁の形態を正確に記録することが重要です。個人トレーの粘膜辺縁部にはモデリングコンパウンドを付加して筋圧形成(辺縁形成)を行い、機能時の可動粘膜の状態を記録して、辺縁を歯肉頰移行部で封鎖できるようにします。少数歯欠損の本例では、粘膜部に遁路、ストッパー、スペーサーを付与して選択的加圧などを行う意義は乏しく、公表正答には含まれていません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成