58 歳の女性。下顎右側臼歯の審美不良を主訴として来院した。検査の結果、コンポジ…
58 歳の女性。下顎右側臼歯の審美不良を主訴として来院した。検査の結果、コンポジットレジン修復を行うこととした。初診時(別冊No. 20A)及び旧修復物とともに感染歯質の除去後(別冊No. 20B)の口腔内写真を別に示す。修復にあたり審美性向上のために配慮すべき事項はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 対咬関係対咬関係の確認は咬合の機能面で重要ですが、審美性向上のための配慮ではありません。
- ⑵ 光線照射時間の延長光線照射時間の延長は重合を確実にするための配慮で、色調の再現とは直接関係しません。
- ⑶ ラウンドベベルの付与ラウンドベベルは主に前歯部で移行部を目立たなくする目的で付与し、臼歯部咬合面窩洞では一般的ではありません。
- ⑷ トータルエッチングの実施トータルエッチングは接着システムの選択に関わる事項で、審美性向上の配慮ではありません。
- ⑸ デンティンシェードレジンの使用不透明性のあるデンティンシェードで下地の変色を遮蔽し、天然歯に近い色調を再現できます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。写真は提示されていませんが、臼歯部の旧修復物と感染歯質を除去した後の窩洞が大きく、象牙質の変色や窩底の暗色が透けやすい状況と考えられます。審美性を高めるには、天然歯の象牙質に近い不透明性と色調をもつデンティンシェードレジンを内層に用いて下地の色を遮蔽し、その上にエナメルシェードを重ねます。対咬関係は機能面の配慮、光照射時間の延長は重合の確実性、トータルエッチングは接着操作に関わる事項で、いずれも審美性向上の主目的ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成