87 歳の女性。下顎前歯の著しい動揺と咀嚼困難を主訴として来院した。診察の結果、…
87 歳の女性。下顎前歯の著しい動揺と咀嚼困難を主訴として来院した。診察の結果、③2 1 1 ②③ブリッジの支台歯の抜去と、ある補綴装置の製作を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 25A)、製作過程の写真(別冊No. 25B)及び補綴装置装着時の口腔内写真(別冊No. 25C)を別に示す。この補綴装置について正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ リラインを必要とする。抜歯後の顎堤吸収により不適合が生じ、リラインが必要になります。
- ⑵ ろう義歯試適ができない。抜歯前に製作するため、ろう義歯試適ができません。
- ⑶ 抜歯後に咬合高径が変化する。抜歯しても残存歯の咬合は保たれ、咬合高径は変化しません。
- ⑷ レストシートが形成できない。レストシートは残存歯に形成でき、制約はありません。
- ⑸ シリコーンゴム印象材で印象採得する。印象材の種類に制約はなく、本装置の特徴とは異なります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑵です。写真は見られないため本文から考えます。動揺の著しいブリッジの支台歯を抜去する前に作業用模型上で抜歯予定の歯を削除して人工歯を排列し、抜歯直後に装着する即時義歯を製作したと考えられます。抜歯前に製作するため、口腔内でろう義歯試適を行うことができません。また抜歯窩の治癒に伴って顎堤が吸収し、義歯床と粘膜の間に隙間が生じるため、後にリラインが必要になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成