80 歳の女性。下顎歯肉癌切除後に食事がしにくいことを主訴として来院した。診察の…
80 歳の女性。下顎歯肉癌切除後に食事がしにくいことを主訴として来院した。診察の結果、下顎右側は皮弁によって再建され、舌の可動域は制限されていた。初診時の口腔内写真(別冊No. 9A)と、ある操作を実施した上顎全部床義歯の写真(別冊No. 9B)を別に示す。この操作によって改善が期待できる障害はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 嚥下口蓋を低くして舌と接触させ、食塊の咽頭への送り込みを助けます。
- ⑵ 開口開口は顎関節や咀嚼筋の問題で、口蓋を厚くしても改善しません。
- ⑶ 構音舌と口蓋の接触が得られ、タ行・カ行などの構音が改善します。
- ⑷ 審美この操作は機能改善を目的としたもので、審美性の改善が目的ではありません。
- ⑸ 味覚口蓋を覆う量が増えるため、味覚の改善にはつながりません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑶です。写真は見られないため本文から考えます。下顎歯肉癌の切除と皮弁再建で舌の可動域が制限されている患者に、上顎全部床義歯の口蓋部を厚くする操作、すなわち舌接触補助床(PAP)とする処置が行われたと考えられます。口蓋を低くして舌が届きやすくすることで、食塊の送り込みが改善して嚥下が、舌と口蓋の接触による音が作りやすくなって構音が改善します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成