9歳の男児。上顎の劣成長による反対咬合に対し、上顎前方牽引装置を1年間用いた。治…
9歳の男児。上顎の劣成長による反対咬合に対し、上顎前方牽引装置を1年間用いた。治療の前後に撮影した頭部エックス線規格写真を比べて、顎骨の位置の変化を評価する。重ね合わせの方法として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 上顎の第一大臼歯の歯冠を基準にして、2枚を重ね合わせる。治療で動いた歯を基準にすると、顎骨の位置の変化を正しく評価できません。
- ⑵ 成長の影響を受けにくい前頭蓋底を基準にして重ね合わせる。前頭蓋底は早く成長が終わるため、基準にすると顎骨の位置の変化を評価できます。
- ⑶ フィルムの四隅の位置を合わせて、2枚を重ね合わせる。撮影ごとに頭部の位置はわずかに変わるため、フィルムの縁は基準になりません。
- ⑷ オトガイの皮膚の先端を基準にして、2枚を重ね合わせる。軟組織は表情や姿勢で変わりやすく、顎骨の位置の評価の基準には向きません。
- ⑸ 下顎の前歯の切縁を基準にして、2枚を重ね合わせる。前歯は治療や成長で位置が変わるため、顎骨の変化の評価の基準には向きません。
解説
最も適切なのは、成長の影響を受けにくい前頭蓋底の構造を基準にして、2枚を重ね合わせることです。頭部エックス線規格写真の重ね合わせでは、成長や治療で変化しにくい構造を基準に選ぶ必要があります。前頭蓋底は早い時期に成長がほぼ終わるため、これを基準にすると、上顎骨や下顎骨が頭蓋に対してどれだけ移動したかを評価できます。顎整形力の効果と成長による変化を見分けるうえで重要です。
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