歯周ポケットの上皮を越えて結合組織に入り込んだ細菌に対して、まだ抗体が作られてい…
歯周ポケットの上皮を越えて結合組織に入り込んだ細菌に対して、まだ抗体が作られていない段階でも、血漿に含まれる補体がすぐに働きはじめる。補体が活性化されたときに起こることとして正しいのはどれか。
- ⑴ 補体が血管を収縮させ、炎症の場に白血球が集まるのを防ぐ。補体の分解産物は血管の透過性を高め、白血球を炎症の場へ呼び寄せます。
- ⑵ 補体が細菌の抗原を取り込み、リンパ節でT細胞に提示する。抗原を提示するのは樹状細胞などの細胞で、補体はたんぱく質の分子です。
- ⑶ 補体が胸腺に運ばれ、T細胞を成熟させる働きを促す。T細胞の成熟は胸腺の中で起こるもので、補体の働きではありません。
- ⑷ 補体の成分が細菌の表面に結合し、食細胞が取り込みやすくなる。補体の成分は細菌を覆い、食細胞が認識しやすい目印になります(オプソニン化)。
- ⑸ 補体が形質細胞に働きかけ、この細菌に対する特異的な抗体を作らせる。抗体を作るのは形質細胞で、その分化を補体が直接引き起こすわけではありません。
解説
正しいのは、補体の成分が細菌の表面に結合し、食細胞に取り込まれやすくすることです。補体は血漿中のたんぱく質の一群で、抗体がない段階でも細菌の表面などで活性化されます。活性化された補体は、細菌を覆うオプソニン化のほか、分解産物で白血球を呼び寄せて血管の透過性を高め、細胞膜に穴をあけて細菌を壊す働きをもちます。抗体を作ることや抗原を提示することは、補体の働きではありません。
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