70歳の男性。下顎右側第二小臼歯の抜歯を希望して来院した。3年前に心筋梗塞の治療…
70歳の男性。下顎右側第二小臼歯の抜歯を希望して来院した。3年前に心筋梗塞の治療を受けている。最近、夜に横になると息苦しく、座ると楽になるという。診察では、座った姿勢で頸部の静脈が怒張しており、両側の下腿を指で押すとくぼみが残る。最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 肝硬変腹水や下腿浮腫は起こりますが、横になると息苦しくなる症状や頸静脈の怒張は伴いません。
- ⑵ ネフローゼ症候群浮腫は起こりますが、起座呼吸や頸静脈の怒張は説明できません。
- ⑶ 甲状腺機能低下症むくみはみられますが、押してもくぼみが残りにくく、起座呼吸は起こりません。
- ⑷ 心不全起座呼吸、頸静脈の怒張、圧痕の残る下腿浮腫がそろい、心筋梗塞の既往もあるため心不全を考えます。
- ⑸ 鉄欠乏性貧血動いたときの息切れは起こりますが、頸静脈の怒張や圧痕の残る浮腫は起こりません。
解説
最も考えられるのは心不全です。横になると息苦しく座ると楽になる起座呼吸は、仰向けで心臓へ戻る血液が増え、肺にうっ血が起こるために生じます。座った姿勢での頸静脈の怒張は右心系の圧の上昇を、押すとくぼみが残る下腿浮腫は体の静脈のうっ血を示します。心筋梗塞の既往も心不全の原因になります。歯科治療の前に内科へ照会し、状態を確かめる必要があります。
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