14歳の男子。生まれつき右側の下顎枝と下顎頭が小さく、右側の耳介にも小さな変形が…
14歳の男子。生まれつき右側の下顎枝と下顎頭が小さく、右側の耳介にも小さな変形がある。正面から見るとオトガイが右へずれ、咬合平面は右側が上がる方向に傾いている。この患者の治療について最も適切なのはどれか。
- ⑴ 咬合平面の傾きは歯の位置の問題であり、矯正歯科治療を続ければ骨格も対称になっていく。骨の形成不全による非対称は、歯の移動だけでは改善できません。
- ⑵ 顎関節の炎症による一時的なずれと考え、消炎鎮痛薬で経過をみる。生まれつきの形成不全で、炎症によるずれではありません。
- ⑶ 成長に伴って左右の差は自然に小さくなるため、治療は行わない。成長とともに左右の差はむしろ大きくなることが多く、計画的な治療が必要です。
- ⑷ 患側の顎の骨の不足を外科的に補う治療と、矯正歯科治療を成長に合わせて組み合わせる。片側の顎の形成不全では、骨延長術などの外科治療と矯正治療を成長に応じて組み合わせます。
- ⑸ 健側の下顎を大きく切除して、患側の小さな下顎に左右の大きさをそろえる。健側を切除して小さくそろえる方法は、機能と形態の回復の点で適切ではありません。
解説
最も適切なのは、患側の顎の骨の不足を外科的に補う治療と、矯正歯科治療を成長に合わせて組み合わせることです。この症例は片側の第一鰓弓と第二鰓弓に由来する構造の形成不全で、下顎枝と下顎頭が小さく、耳介の変形を伴います。下顎の成長が左右で異なるため、成長とともに非対称が目立ちやすくなります。骨延長術や顎矯正手術と、矯正装置による咬合の管理を、成長の段階に合わせて計画します。
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