25歳の女性。上顎の左右の中切歯の間に3mmのすき間がある。骨格と大臼歯の関係に…
25歳の女性。上顎の左右の中切歯の間に3mmのすき間がある。骨格と大臼歯の関係に問題はない。左右の中切歯にブラケットを付け、2本を互いに引き寄せてすき間を閉じることにした。この治療で用いる固定の考え方として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 上下の大臼歯の全部を固定源にして、中切歯を後方へ大きく移動させる。すき間を閉じるのが目的で、中切歯を後方へ大きく動かす計画ではありません。
- ⑵ 固定源は考えずに中切歯の1本を強い力で引けば、もう一方は動かない。力には必ず反作用があり、もう一方の中切歯も動きます。
- ⑶ 2本の中切歯が互いの固定源となり、反作用で両方が同じくらい動いてすき間が閉じる。同じ大きさの歯どうしを引き合うと、両方が近づくように動く相反固定になります。
- ⑷ 頭に掛けた装置で中切歯を固定し、口の外から力をかけて閉じる。口腔外に固定を求める装置は、このような小さなすき間の閉鎖には用いません。
- ⑸ 片方の中切歯を骨に固定したスクリューで止め、もう一方の中切歯を動かしてすき間を閉じる。2本が同じくらい動いて閉じてよい症例で、骨に固定を求める必要はありません。
解説
最も適切なのは、2本の中切歯が互いの固定源となり、反作用で両方が同じくらい動いてすき間が閉じるという考え方です。歯を動かす力には同じ大きさの反作用があり、固定の計画ではその反作用をどこで受けるかを考えます。歯根の大きさが同じくらいの歯どうしを引き合わせると、両方がほぼ同じだけ近づきます。これを相反固定といい、正中のすき間の閉鎖などに用います。治療後は後戻りを防ぐ保定が大切です。
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