11歳の女子。上顎前歯の突出を主訴に来院した。安静にしているとき口唇が閉じておら…
11歳の女子。上顎前歯の突出を主訴に来院した。安静にしているとき口唇が閉じておらず、上下の唇の間に4mmのすき間がある。口を閉じるように指示すると、オトガイの皮膚に梅干しのようなしわが寄り、緊張がみられる。この所見の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 口の周りの筋が麻痺していることを示し、顔面神経の障害を疑って精査する。指示で口唇を閉じられており、筋の麻痺の所見ではありません。
- ⑵ 口唇を閉じるのに無理な力が必要な状態で、前歯の突出や顔の下部の高さが関わっている。安静時の口唇の離開と閉じたときのオトガイの緊張は、口唇閉鎖不全を示します。
- ⑶ 口唇とオトガイの皮膚の病気によってできたしわであり、皮膚科での治療を優先して行う。しわは口唇を閉じるときの筋の緊張によるもので、皮膚の病気ではありません。
- ⑷ 下顎の骨が大きく前に出ていることを示し、骨格性の下顎前突と判断する根拠になる。オトガイの緊張は口唇を閉じる努力によるもので、下顎前突を示す所見ではありません。
- ⑸ 正常な成長の途中の所見であり、前歯の突出とは関わりがないと判断する。前歯の突出があると口唇を閉じにくくなり、この所見と深く関わります。
解説
最も適切なのは、口唇を閉じるのに無理な力が必要な状態で、前歯の突出や顔の下部の高さが関わっていると解釈することです。安静時に口唇が離れ、閉じようとするとオトガイ筋が強く働いて梅干しのようなしわが寄る状態を、口唇閉鎖不全といいます。上顎前歯の突出や、顔の下部が長いことが背景になります。口唇が閉じないと口呼吸や歯肉の乾燥にもつながるため、治療計画では口唇の閉鎖の改善も目標にします。
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