9歳の男児。5歳のときに齲蝕で下顎右側第二乳臼歯を抜歯したが、その後は保隙装置を…
9歳の男児。5歳のときに齲蝕で下顎右側第二乳臼歯を抜歯したが、その後は保隙装置を使わなかった。現在、萌出してくる下顎右側第二小臼歯のためのすき間が足りない。すき間が足りなくなった原因として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 上顎右側第一大臼歯が下方へ伸び出し、下顎の歯を後方へ押し込んだ。対合歯の挺出で下顎の歯が後方へ押されて、すき間が狭くなるわけではありません。
- ⑵ 下顎右側第二小臼歯の歯冠が、抜歯の影響で通常の2倍の大きさになった。乳歯の抜歯で後継の永久歯の大きさが変わることはありません。
- ⑶ 下顎右側第一乳臼歯と乳犬歯が、抜歯したすき間へ向かって遠心へ大きく移動した。すき間を狭める主な原因は後方の第一大臼歯の近心への移動です。
- ⑷ 指しゃぶりの習慣によって、下顎の臼歯が舌側へ押し込まれた。この症例の主な原因は乳臼歯の早期喪失で、指しゃぶりの影響ではありません。
- ⑸ 下顎右側第一大臼歯が、抜歯したすき間へ向かって近心に傾きながら移動した。乳臼歯を早く失うと、後ろの第一大臼歯が近心へ移動して萌出のすき間を狭めます。
解説
最も適切なのは、下顎右側第一大臼歯が、抜歯したすき間へ向かって近心に傾きながら移動したことです。第二乳臼歯を早く失うと、その後方にある第一大臼歯が近心へ移動し、後継の第二小臼歯が萌出するためのすき間が狭くなります。その結果、第二小臼歯が萌出できずに埋伏したり、位置がずれて萌出したりします。乳臼歯を早く失ったときは、保隙装置ですき間を保つことが不正咬合の予防になります。
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