58歳の男性。慢性腎不全のため人工透析を受けている。歯科医師が、この患者の骨がも…
58歳の男性。慢性腎不全のため人工透析を受けている。歯科医師が、この患者の骨がもろくなりやすい理由を説明することになった。腎臓の働きの低下と関係する理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腎臓でのエリスロポエチンの分泌が増え、骨の中が赤血球で満たされるため腎不全ではエリスロポエチンの分泌が減り、貧血の原因になります。
- ⑵ 腎臓でのリンの排出が増えて、血液中のリンが大きく不足するため腎不全ではリンの排出が減り、血液中のリンはむしろ高くなります。
- ⑶ 腎臓での副甲状腺ホルモンの分泌が止まり、骨からカルシウムが出なくなるため副甲状腺ホルモンは副甲状腺から分泌され、腎不全ではむしろ分泌が増えます。
- ⑷ 腎臓でのカルシトニンの分泌が増えて、骨を作る働きが止まるためカルシトニンは甲状腺から分泌されるホルモンで、腎臓で分泌されるものではありません。
- ⑸ 腎臓でのビタミンDの活性化が低下し、腸からのカルシウムの吸収が減るため腎臓はビタミンDを活性型に変える臓器で、その働きが落ちるとカルシウムの吸収が減ります。
解説
最も適切なのは、腎臓でのビタミンDの活性化が低下し、腸からのカルシウムの吸収が減るためです。ビタミンDは肝臓と腎臓で順に水酸化されて活性型になり、腸からのカルシウムの吸収を高めます。腎不全では活性化が進まず、さらにリンの排出が減って血液中のリンが高くなります。その結果、副甲状腺ホルモンの分泌が増え、骨からカルシウムが溶け出して骨がもろくなります。これを腎性骨症といいます。
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