30歳の男性。畑仕事中に転倒し、上唇を地面に打った。2時間後に来院した。上唇の粘…
30歳の男性。畑仕事中に転倒し、上唇を地面に打った。2時間後に来院した。上唇の粘膜側に長さ10mmの挫創があり、創の中に土と小石が入り込んでいる。出血はほぼ止まっている。この創への対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 抗菌薬を処方し、創の中の異物は数日後に自然に出てくるのを待つ。抗菌薬は異物の除去の代わりにならず、残った異物が感染の原因になります。
- ⑵ 出血がほぼ止まっているため、創の中の土は残したまま、すぐに縫合して閉じる。土や小石を残して縫合すると、感染や異物による着色、治りの遅れの原因になります。
- ⑶ 創を十分に洗浄して異物を取り除き、破傷風の予防接種を受けた時期を確かめる。土で汚れた創では異物の除去と洗浄が重要で、破傷風の予防が必要かも判断します。
- ⑷ 消毒薬を創の中に繰り返し注ぎ入れ、洗浄はせずに乾かして終える。消毒薬だけでは異物を取り除けず、高濃度の消毒薬は組織を傷めることもあります。
- ⑸ 創の上に厚くガーゼを当てて、強く圧迫したまま3日間そのままにしておく。異物を残したまま圧迫を続けても治らず、創の状態を確かめることもできません。
解説
最も適切なのは、創を十分に洗浄して異物を取り除き、破傷風の予防接種歴を確かめることです。土で汚れた創には細菌が多く、異物が残ると感染や治りの遅れ、外傷性の着色の原因になります。まず洗浄と異物の除去を十分に行い、汚れた組織があれば整えてから縫合を検討します。土の中には破傷風菌が含まれることがあるため、予防接種の状況に応じてトキソイドなどによる予防を行います。
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