5歳の男児。下顎右側の乳側切歯と乳犬歯が一つにつながった歯冠をしており、唇側面に…
5歳の男児。下顎右側の乳側切歯と乳犬歯が一つにつながった歯冠をしており、唇側面に縦の溝がみられる。エックス線検査では、二つの歯根管がそれぞれ確認できる。この歯について正しいのはどれか。3つ選べ。
- ⑴ 歯の数が増える異常なので、隣の歯を抜いて歯列を整える。癒合歯は歯の数が減って見える異常で、隣の歯を抜く理由はありません。
- ⑵ 歯冠の境にある溝に、プラークがたまって齲蝕ができやすい。癒合部の溝は清掃しにくく、齲蝕の好発部位になります。
- ⑶ 後継の永久歯が、1本欠如していることがある。乳歯の癒合歯では、後継永久歯の先天欠如を伴う例が少なくありません。
- ⑷ 歯根の吸収が遅れ、後継の永久歯の萌出が遅れることがある。癒合した歯根は吸収が遅れやすく、永久歯の萌出を妨げることがあります。
- ⑸ 一つの歯胚が二つに分かれかけてできた歯で、歯の数は正常と同じである。これは双生歯の説明です。癒合歯は二つの歯胚が一つになったものです。
解説
溝に齲蝕ができやすいこと、後継永久歯の欠如を伴うことがあること、歯根の吸収が遅れて萌出が遅れることがあることの3つが正しいです。二つの歯胚が発育の途中で一つになったものを癒合歯といい、乳歯では下顎前歯部に多くみられます。癒合部の溝はプラークがたまりやすく、齲蝕予防のための管理が要ります。後継永久歯の欠如を伴うことがあり、歯根の吸収も遅れやすいため、エックス線検査で永久歯の状態を確認しながら交換期を管理します。
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