52歳の男性。会社の健康診断で血糖値が高いと指摘された。続けて受けた歯科健診で、…
52歳の男性。会社の健康診断で血糖値が高いと指摘された。続けて受けた歯科健診で、深い歯周ポケットが複数の部位に見つかった。この男性への説明として正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 歯周組織の慢性の炎症は、血糖の管理を悪くする方向に働く。炎症で生じるサイトカインがインスリンの効きを妨げ、血糖の管理を難しくします。
- ⑵ 歯周治療で炎症が改善すると、血糖の管理も改善しやすくなる。歯周治療で炎症が減ると、HbA1c の改善がみられることが報告されています。
- ⑶ 歯周病の主な原因は、血液中の糖による歯根の脱灰である。歯周病の主な原因はプラーク中の細菌で、糖尿病はその進行を早める要因です。
- ⑷ 糖尿病の人の歯周病では、歯肉からの出血が起こらなくなる。糖尿病では歯肉の炎症が強まりやすく、出血はむしろ起こりやすくなります。
- ⑸ 高い血糖値が続くと、歯周組織の傷の治りが早くなる。高血糖は好中球の働きや組織の修復を妨げ、傷の治りを遅らせます。
解説
歯周組織の炎症が血糖の管理を悪くすること、歯周治療で血糖の管理が改善しやすいことの2つが正しいです。歯周病と糖尿病は互いに悪化させ合う関係にあります。歯周組織で生じた炎症性サイトカインはインスリン抵抗性を高め、高血糖は好中球の機能や組織の修復を妨げて歯周病を進めます。成人の健診では、血糖の異常と歯周病を合わせて指導することが大切です。
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