12歳の男子。上顎前突を主訴に来院した。頭部エックス線規格写真の分析で、SNA角…
12歳の男子。上顎前突を主訴に来院した。頭部エックス線規格写真の分析で、SNA角は82度、SNB角は75度、ANB角は7度であった。この施設で用いている同年代の標準値は、SNA角が約81度、SNB角が約78度である。この結果の解釈として正しいのはどれか。
- ⑴ 上顎骨は標準的で、下顎骨が後方に位置する骨格性の上顎前突である。SNA角は標準的でSNB角が小さく、ANB角が大きいため、下顎の後退による上顎前突と判断できます。
- ⑵ 上顎骨が後方に位置し、上下顎骨の関係が逆転している。SNA角は標準的で、ANB角もプラスであり、関係は逆転していません。
- ⑶ 上下顎骨の関係は標準的で、歯の傾きに限った問題である。ANB角が標準より大きく、上下顎骨の前後関係にずれがあります。
- ⑷ 下顎骨が前方に位置する、骨格性の下顎前突である。SNB角は標準より小さく、下顎骨は後方に位置しています。
- ⑸ 上顎骨が前方に大きく突出したことによる、骨格性の上顎前突である。SNA角は標準値に近く、上顎骨が大きく前方にあるとはいえません。
解説
上顎骨の位置は標準的で、下顎骨が後方に位置する骨格性の上顎前突と解釈できます。SNA角は頭蓋に対する上顎骨の前後的な位置、SNB角は下顎骨の位置を表し、その差のANB角が上下顎の前後関係を示します。この例ではSNA角が標準値に近い一方、SNB角が小さく、ANB角が大きくなっています。したがって上顎の前突ではなく下顎の後退が主な原因で、成長期には下顎の成長を促す治療が検討されます。
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