12歳の女子。顔が曲がってきたことを主訴に来院した。3歳のときにオトガイ部を強く…
12歳の女子。顔が曲がってきたことを主訴に来院した。3歳のときにオトガイ部を強く打ったことがある。正面から見ると下顎が右へずれており、エックス線写真で右側の下顎枝が左側より短い。この状態の原因として考えられるのはどれか。
- ⑴ 右側の下顎頭が過剰に成長し、右の下顎枝が長くなった。右側の過成長では下顎は左へ偏位し、右の下顎枝は長くなります。
- ⑵ 幼児期に右側の下顎頭が骨折し、その後の成長が障害された。成長の中心である下顎頭が損傷すると患側の下顎枝が短くなり、下顎は患側へ偏位します。
- ⑶ 幼児期に左側の下顎頭が骨折し、その後の成長が障害された。左側の成長が障害されると左の下顎枝が短くなり、下顎は左へ偏位します。
- ⑷ 右側の咬筋が肥大し、筋の力で下顎全体が右へ引かれた。咬筋の肥大では下顎枝の長さの左右差や骨の偏位は説明できません。
- ⑸ 右側の顎関節が脱臼したままになり、口を閉じられなくなった。脱臼したままでは口が閉じられず、成長の左右差の説明にもなりません。
解説
幼児期に右側の下顎頭が骨折し、その後の成長が障害されたことが原因と考えられます。下顎頭は下顎骨の成長の重要な場所で、幼児期にオトガイ部を打撲すると、介達的な力で下顎頭が骨折することがあります。その後に成長が障害されると、患側の下顎枝が短くなり、下顎は患側へ偏位して顔の非対称が目立ってきます。反対に、片側の下顎頭が過剰に成長した場合は、下顎は健側へ偏位します。
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