6歳の男児。下顎左右の第一大臼歯が萌出途中で、咬合面の遠心側が歯肉に覆われている…
6歳の男児。下顎左右の第一大臼歯が萌出途中で、咬合面の遠心側が歯肉に覆われている。小窩裂溝は深く、唾液による汚染を防ぐ防湿が難しい。この歯に小窩裂溝塡塞を行う際の材料の選び方として適切なのはどれか。
- ⑴ グラスアイオノマー系の材料はフッ化物を放出せず、齲蝕の予防効果を持たない。グラスアイオノマー系は硬化後もフッ化物を放出し、周囲の歯質を強めます。
- ⑵ 深い小窩裂溝は象牙質まで削り取り、塡塞材で窩洞を充塡する。小窩裂溝塡塞は健全な歯質を削らずに溝を封鎖する予防処置です。
- ⑶ レジン系の材料は、リン酸で歯面を処理すると接着が弱まるので処理を避ける。レジン系ではリン酸でエナメル質を処理して微細な凹凸を作り、接着を得ます。
- ⑷ レジン系の材料は唾液のある状態でもよく接着するため、歯面処理を省いて塗る。レジン系は唾液で汚染されると接着が著しく弱まり、確実な防湿と歯面処理が必要です。
- ⑸ 防湿が難しいためグラスアイオノマー系を選び、フッ化物の放出も期待する。グラスアイオノマー系は水分の影響を受けにくく、フッ化物を放出して齲蝕を抑えます。
解説
防湿が難しいためグラスアイオノマー系の材料を選び、フッ化物の放出も期待するのが適切です。小窩裂溝塡塞材には、リン酸で歯面を処理して接着させるレジン系と、歯質と化学的に接着するグラスアイオノマー系があります。レジン系は保持力に優れますが、唾液で汚染されると接着が大きく損なわれます。萌出途中で防湿が難しい歯では、水分の影響を受けにくくフッ化物を放出するグラスアイオノマー系を用い、萌出後にレジン系へ置き換えることもあります。
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