45歳の女性。失活した下顎右側第一小臼歯の根尖部に歯根嚢胞が見つかり、摘出した。…
45歳の女性。失活した下顎右側第一小臼歯の根尖部に歯根嚢胞が見つかり、摘出した。病理組織検査で嚢胞の壁の内面は重層扁平上皮で覆われていた。この上皮の由来として正しいのはどれか。
- ⑴ 歯胚を作るもとになった歯堤が、顎骨の中に残ったもの歯堤の残りは、歯原性角化嚢胞の由来と考えられています。
- ⑵ 歯冠を覆っていた退縮エナメル上皮が、歯冠の周りに残ったもの退縮エナメル上皮は、埋伏歯の歯冠を包む含歯性嚢胞の由来です。
- ⑶ 鼻口蓋管の上皮が、顎骨の中に残ったもの鼻口蓋管の上皮の残りは、上顎正中部に生じる鼻口蓋管嚢胞の由来です。
- ⑷ 歯根膜の中に残った、マラッセの上皮遺残根尖の炎症の刺激でマラッセの上皮遺残が増殖し、嚢胞化したものが歯根嚢胞です。
- ⑸ 歯乳頭の間葉細胞が、上皮の細胞に変わったもの歯乳頭は歯髄と象牙質のもとになる間葉組織で、嚢胞の裏装上皮の由来にはなりません。
解説
正しいのは、歯根膜の中に残ったマラッセの上皮遺残です。歯根嚢胞は、根尖性歯周炎の炎症の刺激でマラッセの上皮遺残が増殖し、内部が嚢胞化してできます。退縮エナメル上皮は含歯性嚢胞、歯堤の残りは歯原性角化嚢胞、鼻口蓋管の上皮は鼻口蓋管嚢胞の由来です。歯乳頭は間葉組織で、上皮のもとにはなりません。嚢胞ごとに上皮の由来を対応させて覚えましょう。
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