腸管感染症患者の下痢便のGram 染色標本(別冊No. 12)を別に示す。矢印で…
腸管感染症患者の下痢便のGram 染色標本(別冊No. 12)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
- ⑴ Aeromonas hydrophilaAeromonas hydrophila は直線的なグラム陰性桿菌で、湾曲した形はとりません。
- ⑵ Campylobacter jejuni細く湾曲し、らせん状やカモメ状に見えるグラム陰性桿菌で、下痢便から検出される代表菌です。
- ⑶ Helicobacter pyloriHelicobacter pylori も湾曲しますが、胃粘膜に定着する菌で下痢便の原因にはなりません。
- ⑷ Vibrio parahaemolyticus腸炎ビブリオはやや湾曲することもありますが、太く短い桿菌で形が異なります。
- ⑸ Yersinia enterocoliticaYersinia enterocolitica は直線的な短桿菌で、らせん状には見えません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。示された標本では、細く湾曲したグラム陰性の桿菌が、らせん状やカモメが翼を広げたような形に見えています。Campylobacter jejuni の典型的な染色像です。下痢便の塗抹でこの形を見つけたら、微好気の環境で42℃という条件で培養を進めます。Aeromonas や Vibrio、Yersinia はいずれも直線的な桿菌で、この特徴的な曲がりは示しません。Helicobacter pylori も湾曲しますが、胃の粘膜に住む菌で、下痢便から検出される菌ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-07.html)を加工して作成