問4 ヒトの神経系に関して,誤っている文章を,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
神経系と内分泌系による調節に関して,科学的に探究した。問1 ~問4 に答えよ。 脈拍数(心拍数)の変化について考えている場面 アユム:普段の健康チェックのために,脈拍数などを常時測定して記録できるデジタル 腕時計を最近身に着けているんだ。これ(図1 )が午前中の私の脈拍数の変化だよ。 スマホを 落とした 1 時限目 授業 2 時限目 授業 3 時限目 授業 4 時限目 授業 時刻 分間の脈拍数 回 8:50 9:50 10:50 11:50 図1 ミライ:2 時限目の授業中に脈拍数が下がっているから,自律神経系の ア が優勢 に働いているね。アユムは イ と推測するよ。3 時限目の授業の終わ りにスマホを落として脈拍数が急に上がっているから,自律神経系の ウ が優勢に働いているね。 アユム:まさか イ ことまで分かってしまうなんて。 アユム:脳出血とは,脳内にある細い血管が,何らかの原因で破れることで脳内で出血 する病気です。出血した血液が脳内にたまって脳を圧迫することで,その部位 の機能が失われ,吐き気や意識障害など様々な症状が出現するとともに,脳へ のダメージが大きくなります。なお,出血場所の例としては,このような場所 (図2 )があります。 大脳の出血 小脳の出血 視床下部 の出血 図2 ~発表後の質疑応答~ ミライ:脳出血の症状として,歩行や平衡感覚の維持が困難になるというのを聞いたこ とがあります。アユムさんの発表を聞きながら教科書の図(図3 )と比較してい たんだけど,歩行や平衡感覚の維持が困難になる場合は, エ の出血が起 こっていると考えていいのですか。 視床下部 間脳 視床と視床下部などから なる。視床下部は,自律 神経系と内分泌系の中枢 として働く 大脳 視覚や聴覚などの感覚や,意識による運動, 及び言語や記憶・思考・意思などの高度な 精神活動などの中枢 小脳 筋肉運動の調節や体 の平衡を保つ中枢 (脳の右半分を示した図) ⎨ ⎩ 図3 アユム:その可能性は高いと思います。ちなみに脳出血により植物状態になることがあ ります。植物状態とは,自発的な呼吸をすることはできますが,意識による運 動が認められない状態です。また,聞いた言語を理解したり,言語を発したり することもできません。このような場合は オ が機能を停止しています。
問4 ヒトの神経系に関して,誤っている文章を,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 神経系はニューロン(神経細胞)と呼ばれる細胞からなる。神経系は、ニューロンと呼ばれる細胞からできています。
- 2 神経系は中枢神経系と末しょう神経系に分けられる。神経系は、中枢神経系と末しょう神経系に分けられます。
- 3 末しょう神経系には自律神経系が含まれる。自律神経系は、末しょう神経系に含まれます。
- 4 神経系の情報伝達の特徴は,細胞から血液中に分泌された物質が,血液によって体中を回ることである。血液で物質を運ぶのは、神経系ではなく内分泌系のしくみです。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は4です。細胞から血液中に分泌された物質が全身をめぐって効果を現すのは、神経系ではなく内分泌系のしくみです。神経系では、ニューロンを伝わる電気的な信号によって、特定の相手へすばやく情報が届けられます。1のニューロンからなること、2の中枢神経系と末しょう神経系に分かれること、3の自律神経系が末しょう神経系に含まれることは、いずれも正しい内容です。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00018.htm)を加工して作成