19世紀のヨーロッパには、多くの民族を含む広い領域を一つの君主が治める国家があり…
19世紀のヨーロッパには、多くの民族を含む広い領域を一つの君主が治める国家がありました。同じ民族が一つの国家をつくるという考え方が広まったことが、こうした国家にもたらしたこととして最も適切なものはどれか。
- ⑴ 支配する側の言葉を共通の言葉として広める教育が行き渡り、領内の民族の違いは薄れて一つの国民がつくられました。支配する側の言葉を広める政策は、むしろ他の民族の反発を招き、自立を求める動きを強めることになりました。
- ⑵ 近隣の小さな国々が同じ君主のもとに加わる動きが続き、領域が広がって多くの民族を抱える国家が新たに生まれました。君主のもとに領域が広がる形は18世紀までの国家の成り立ちで、19世紀に起きたのはその逆の動きです。
- ⑶ 領内の各民族が自らの国家をつくることを求めて自立の動きを強め、国家としてのまとまりが揺さぶられました。民族ごとに国家をつくるという考え方は、多くの民族を抱える国家の内側では自立を求める動きを生みました。
- ⑷ 君主の権限を憲法で枠づける改革が各民族の代表の手で進められ、民族ごとの議会が対等に並ぶしくみが定められました。民族ごとの議会が対等に並ぶしくみが定められた例はなく、自立を求める動きは君主の側と対立しました。
解説
正解は⑶です。19世紀のヨーロッパには、オーストリアやオスマン、ロシアのように、多くの民族を含む広い領域を一つの君主が治める国家がありました。そこへ、同じ言葉や文化をもつ人々が一つの国家をつくるべきだという考え方が広まります。この考え方は、支配される側の民族にとっては自立を求める根拠となりました。そのため、これらの国家では各民族が自らの国家をつくることを求めて動き、国家としてのまとまりが揺らぐことになりました。
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