問1 生徒たちは,身近なきまりについて話し合うことにした。話し合った後,生徒Xは…
あるクラスでは「ルールやきまり,法の意義や役割とは何だろう」というテーマで,それぞれのグ ループが関心をもっている事柄について調べたり,意見交換したりしている。問1 ~問5 に答えよ。
問1 生徒たちは,身近なきまりについて話し合うことにした。話し合った後,生徒Xは授業の 中で出てきたいくつかの論点について調べて,下の生徒Xのメモに書きとめた。生徒Xのメ モ中の A , B にあてはまるものの組合せとして適切なものを,下の1 ~4 のう ちから一つ選べ。
会話文 生徒X:この前,部活動を終えた後にお腹をすかせて家に帰ったら,妹と弟がお菓子を食べ ていて,チョコレートが6 個だけ残っていました。そこで,その6 個のチョコレー トの取り合いになったのですが,騒ぎを聞いて部屋に入ってきた母が「我が家で は,みんな同じ2 個ずつ分けるというきまりにします。」と言って分けてしまいまし た。私は納得がいきませんでした。 生徒Y:では,どうすれば良いと思ったのですか。 生徒X:母が一方的に決めるのではなく,取り合いが落ち着いた頃に,3 人が意見を言い 合って,話し合いで決めたかったです。 生徒Y:時間をかけずにさっさと2 個ずつ分けたのだから,お母さんのきまりは良いと思い ますよ。 生徒X:そうかなぁ。母のきまりは,良いきまりじゃないような気がしますけど…。 生徒Y:その時の状況や自分の置かれた立場によって評価は変わるかもしれませんね。一度 つくられたきまりであっても,状況などの変化によって適切なものとは言えなくな るようであれば,改善していくことが必要だと思います。 生徒Xのメモ ○ この議論について先生に聞いてみると,「効率や公正という考え方を使って考えれば 良い」とヒントをくれた。効率とは「限られた資源や時間を無駄なく使って社会全体で より大きな成果を得る」ことだそうだ。公正には,機会が不当に制限されていない機 会の公正,関係者が参加して決定する手続きの公正,不当に不利益を被る人がいない 結果の公正があるらしい。私は A を重視していたのだなと考えた。 ○ 今のきまりが効率的でなく公正でもない場合は,そのきまりを B ことが重要だ。
- 1 A:効率 B:変える時間をかけずに分けた点を評価するのが効率で、Xの立場ではありません。
- 2 A:効率 B:変えない効率という判断も、きまりを変えないという結論も当てはまりません。
- 3 A:手続きの公正 B:変える話し合って決めたかったという立場は手続きの公正で、良くないきまりは変えるべきです。
- 4 A:手続きの公正 B:変えない手続きの公正は正しいものの、適切でないきまりは変えることが必要です。
解説
正解は3です。生徒Xは、母が一方的に決めたことに納得できず、3人で話し合って決めたかったと述べています。これは関係者が参加して決めるという手続きの公正を重視した考え方です。時間をかけずに分けた点を評価するのが効率の考え方なので、Xの立場とは異なります。またメモの最後は、効率的でも公正でもないきまりについて述べているので、Bにはそのきまりを変えるが入ります。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00019.htm)を加工して作成