問1 ヒナさんたちは,資料1 の『遠野物語』を読んで,資料2 を見ながら,着目し…
生活圏の調査と地域の展望に関して,問1 ~問4 に答えよ。
問1 ヒナさんたちは,資料1 の『遠野物語』を読んで,資料2 を見ながら,着目したことを資料 3 にまとめた。着目したことを明らかにするための調査手法をまとめた文として不適切なも のを,あとの1 ~4 のうちから一つ選べ。
資料1 『遠野物語』について 『遠野物語』は柳田 國男 (1875-1962 年) による1910 年(明治43 年)の著作であ る。遠野という東北地方の山あいの盆地 を舞台にして,古い日本の村の姿を語る 物語である。 (遠野文化研究センターホームページなどにより作成) 資料2 岩手県遠野市の位置と現在の遠野市を構成する地区名 (国土数値情報などにより作成) (遠野市立博物館 所蔵) 資料3 『遠野物語』中の内容でヒナさんたちが着目したこと ヒナさん 『遠野物語』が記された頃の遠野は,遠 野,土淵,附馬牛,松崎,青笹,上郷, 小友,綾織,鱒沢,宮守,達曽部の一町 十か村に分かれていた。 アイさん 遠野町は地域の中心地で,かつては一 万石の大名の城下町だった。 コウさん 『遠野物語』が記された当時,遠野に行 くには,花 巻の停車場で汽車を降り,ま ずは北上川を渡って移動した。 レナさん 遠野の町は,周辺の町村からたくさん の商品が集まり,市が開かれると「馬千 匹人千人」といわれるほどのにぎわいが あった。 注)市は,定期的に開かれる様々な商品を売り買いするための場所である。 (『口語訳 遠野物語』により作成)
- 1 ヒナさんが着目したことに関して,現在の遠野市を構成する各地区の特徴を明らかにするため,図書館を訪れて,地域の成り立ちや産業に関する文献を収集して調べる。地域の成り立ちや産業は、図書館の文献で調べられます。
- 2 アイさんが着目したことに関して,現在も遠野市が城下町の名残をとどめているかを明らかにするため,新旧の地形図を読み取り,地名や道路の形状の変化を調べる。城下町の名残は、新旧の地形図の比較から読み取れます。
- 3 コウさんが着目したことに関して,明治時代の遠野の公共交通機関の乗降客数を明らかにするため,新旧の空中写真を比べる。空中写真に乗降客数は写らず、明治時代の数も調べられません。
- 4 レナさんが着目したことに関して,明治時代の遠野の市の実態を明らかにするため,郷土資料館や博物館を訪れて,学芸員などの専門家に聞き取り調査を行う。市の実態は、資料館や博物館での聞き取りで調べられます。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は3です。この問いは不適切なものを選ぶ形です。空中写真から分かるのは土地のようすや建物の広がりであって、乗り降りした人の数は写りません。ましてや明治時代の乗降客数は写真では調べられないので、3は調査手法として合いません。残る3つは、文献、新旧の地形図、専門家への聞き取りという、それぞれの目的に合った方法を述べています。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00017.htm)を加工して作成