問4 表1 で東京発と沖縄発の各便で所要時間に差が生じる理由として最も適当なもの…
地球大気の対流圏に関する問1 ~問4 に答えよ。 対流圏上層部を飛行する旅客機には,安全かつ快適な運航のため,様々な工夫がされている。 図1 は地表から圏界面付近までの気温,気圧の分布である。旅客機が飛行する高度は約10000 m であり,地上の気温や気圧とは差が大きい。そこで旅客機内では,気圧を調整する装置とエアコン を使って地上と似た環境を作り出している。しかし,旅客機内の気圧は約0.8 気圧であり,地上 とは異なる環境のため,フライト中に耳が痛くなることもある。表1 はA社における東京(羽田) -沖縄(那覇)間のフライト情報である。東京発と沖縄発の各便では所要時間に差が生じており, これは対流圏上層部での大気の流れと関わりがある。 高 度 m 成層圏 圏界面 対流圏 -70 -60 -50 -40 -30 -20 -10 気温(℃) 14000 12000 10000 高 度 m 成層圏 圏界面 対流圏 気圧(hPa) 14000 12000 10000 図1 地表から圏界面付近までの気温,気圧の分布(米国標準大気モデル1976 により作成) 表1 東京-沖縄間のフライト情報(A社) 東京 ⇒ 沖縄 沖縄 ⇒ 東京 便情報 発着時刻 便情報 発着時刻 AA403 東京(羽田)発 沖縄(那覇)着 AA404 沖縄(那覇)発 東京(羽田)着 07:25 10:20 11:10 13:25 所要時間:2 時間55 分 所要時間:2 時間15 分
問4 表1 で東京発と沖縄発の各便で所要時間に差が生じる理由として最も適当なものを,次の 1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 東京発の便では,強い東風を避けて飛行するため,所要時間が長くなる。上空に吹いているのは西風で、東風ではありません。
- 2 東京発の便では,強い東風を利用して飛行するため,所要時間が長くなる。上空に吹いているのは西風で、東風ではありません。
- 3 沖縄発の便では,強い西風を避けて飛行するため,所要時間が短くなる。沖縄発の便は西風を利用しており、避けているのではありません。
- 4 沖縄発の便では,強い西風を利用して飛行するため,所要時間が短くなる。沖縄発の便は偏西風を追い風にできるので、時間が短くなります。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は4です。日本の上空には偏西風という強い西風が吹いています。沖縄から東京へ向かう便はこの風を追い風として利用できるため、所要時間が短くなります。逆に東京から沖縄へ向かう便は向かい風になるので、時間が長くなります。1と2は東風としている点、3は風を避けるとしている点が誤りです。上空の風の向きが、飛行時間の差を生んでいます。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00010.htm)を加工して作成