退院前カンファレンスで、訪問介護の担当者から、これまでと同様に退院後も昼食の準備…
次の文を読み115〜117 の問いに答えよ。A さん(37 歳、男性)は妻(40 歳、会社員)と2人暮らし。筋強直性ジストロフィーで週5回の訪問介護を利用していた。1か月前に傾眠傾向が著明となり入院して精査した結果、睡眠時無呼吸に対して夜間のみフェイスマスクを用いた非侵襲的陽圧換気療法が導入された。A さんは四肢遠位筋に筋萎縮と筋力低下があるが、室内の移動は電動車椅子を操作して自力で行え、食事も準備すれば妻と同じものを摂取できる。退院後、週1回午後に訪問看護が導入されることになった。
退院前カンファレンスで、訪問介護の担当者から、これまでと同様に退院後も昼食の準備と後始末、口腔ケア、入浴介助を行う予定と発言があった。訪問看護師は訪問介護の担当者に、A さんの状態の変化に気付いたら連絡がほしいと協力を求めた。訪問介護の担当者に説明するA さんの状態の変化で、特に注意が必要なのはどれか。
- ⑴ 傾眠傾向換気が足りず二酸化炭素がたまったときの徴候で、緊急の対応を要します。
- ⑵ 眼の充血眼の充血はマスクからの漏れなどで起こりますが、緊急性は高くありません。
- ⑶ 口腔内の乾燥口腔内の乾燥は加湿の調整で対応できる変化です。
- ⑷ 食事摂取量の低下食事摂取量の低下も気をつけたい変化ですが、緊急性では傾眠に劣ります。
解説
正解は⑴です。人工呼吸療法を受けている人で最も注意すべき変化は、換気が足りなくなって二酸化炭素がたまることです。二酸化炭素が増えると眠気やぼんやりとした様子が現れ、これをCO2ナルコーシスと呼びます。日常のケアで関わる訪問介護の担当者には、いつもより眠りがちだと気づいたらすぐ連絡してほしいと伝えておくことが、早期の発見につながります。眼の充血や口腔内の乾燥、食事量の低下も大切な変化ですが、緊急性では劣ります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成