職場でA さんにみられる可能性が高い行動はどれか。
次の文を読み112〜114 の問いに答えよ。A さん(19 歳、男性)は、幼い頃から忘れ物や遅刻が多く、落ち着いて授業を受けることが難しかった。学校からは精神科の受診を勧められていたが、受診することなく高校まで卒業した。卒業後は事務職として働きはじめたが、仕事上のトラブルで上司や同僚から叱責を受けたことをきっかけに、仕事を無断で休むことが多くなった。産業医から精神科外来を紹介され、両親とともに受診した。本人の診察と両親からの生育歴の聴取が行われ、注意欠如・多動性障害〈ADHD〉と診断された。
職場でA さんにみられる可能性が高い行動はどれか。
- ⑴ 仕事中に突然意識を失って倒れる。突然の意識消失はてんかんや失神で起こるもので、別の病態です。
- ⑵ 退勤時に戸締りの確認を繰り返す。確認を繰り返す行動は強迫性障害の強迫行為にあたります。
- ⑶ 集中して仕事をすることができない。注意を持続することが難しく、気が散りやすいという形で職場での困難が現れます。
- ⑷ 状況にふさわしくない単語の発声を繰り返す。状況にそぐわない発声の繰り返しは音声チックの特徴です。
解説
正解は⑶です。注意欠如・多動症では、注意を持続することが難しく、気が散りやすい、うっかりミスが多い、段取りよく進められないといった行動が職場で現れます。仕事に集中できないという形で表に出ることが多く、本人は努力していても結果が伴わず、自信を失いやすくなります。突然意識を失って倒れるのはてんかんや失神、戸締りの確認を繰り返すのは強迫性障害、状況にそぐわない発声の繰り返しはチック症の特徴です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成