医師による診察の結果、退院は中止になり、入院後5日に膝関節鏡を用いた手術を受けた…
次の文を読み91〜93 の問いに答えよ。A さん(20 歳、男性、大学生)は、炎天下で長時間サッカーをしていたところ転倒し、左膝と左側腹部を強打した。「左膝がカクッと折れて力が入らない。左腹部が痛い」ことを主訴に救急外来を受診した。受診時のバイタルサインは、体温37.0 ℃、呼吸数14/分、脈拍98/分、血圧102/58 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98 %。血液検査の結果、赤血球550万/μL、Hb 16.0 g/dL、Ht 55 %、白血球8,900/μL、CRP 0.3 mg/dL であった。尿検査は尿潜血(−)、尿比重1.025、濃縮尿であった。胸部・腹部・下肢のエックス線写真に異常なし。胸腹部CT では脾臓損傷を否定できなかった。このため、左半月板損傷と外傷性脾臓損傷を疑い入院となった。
医師による診察の結果、退院は中止になり、入院後5日に膝関節鏡を用いた手術を受けた。手術後1週の診察で退院が決まり、医師から「取り外し可能なギプスを装着し、次の受診まで松葉杖を使い左足には負荷をかけないで生活をしてください」と説明された。看護師がA さんに行う退院指導で、正しいのはどれか。
- ⑴ 「負荷をかけない」とは痛くない程度に体重をかけることである。体重を一切のせないという意味です。
- ⑵ 患側膝関節の屈曲伸展を繰り返す運動をしてよい。曲げ伸ばしの繰り返しは、修復部に負担をかけます。
- ⑶ 患側下肢の等尺性運動を実施する。関節を動かさずに力を入れ、筋力を保てます。
- ⑷ 松葉杖は腋窩に密着させる。脇に押しつけると、神経を圧迫してしまいます。
解説
正解は⑶です。体重をかけずに筋力を保つには、関節を動かさずに力を入れる等尺性の運動が適しています。大腿四頭筋を意識して行います。負荷をかけないとは体重を一切のせないことで、曲げ伸ばしの繰り返しは修復した部分に負担をかけ、松葉杖は脇に押しつけません。根拠まで言えるようにしておくと、別の問われ方にも対応できます。関連する内容もあわせて確かめ、つながりで覚えておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成