A さんは脳血管造影で右中大脳動脈に動脈瘤が確認され、脳血管内治療(コイル塞栓術…
次の文を読み94〜96 の問いに答えよ。A さん(52 歳、女性)。自宅で突然激しい頭痛と悪心が出現し、自力で救急車を要請し、搬送された。ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-2で頭痛を訴えており、発汗著明であった。瞳孔径は両側3.0 mm。上下肢の麻痺はない。A さんは頭部CTでくも膜下出血と診断され、ICU に入室した。入室時のバイタルサインは、体温36.8 ℃、呼吸数24/分、脈拍92/分、血圧156/98 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95 % であった。
A さんは脳血管造影で右中大脳動脈に動脈瘤が確認され、脳血管内治療(コイル塞栓術)が実施された。その後、A さんは意識清明で問題なく経過していたが、手術後6日から刺激に対する反応が鈍くなり、閉眼していることが多くなった。意識レベルはジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ- 10。左上肢はBarré〈バレー〉徴候陽性を示した。A さんに生じていることとして最も考えられるのはどれか。
- ⑴ けいれん発作けいれんの様子は、示されていません。
- ⑵ 脳血管攣縮この時期に起こりやすく、麻痺が現れます。
- ⑶ せん妄せん妄では、片側の麻痺は起こりません。
- ⑷ 再出血再出血は、もっと早い時期に多く起こります。
- ⑸ 水頭症水頭症は、より遅い時期に現れます。
解説
正解は⑵です。くも膜下出血では、発症から4日目ごろから2週間ほどの間に脳の血管が細くなる攣縮が起こり、血流が減って意識の低下や麻痺が現れます。手術後6日という時期と、意識の低下、片側の麻痺を示す所見が、これによく当てはまります。根拠まで言えるようにしておくと、別の問われ方にも対応できます。関連する内容もあわせて確かめ、つながりで覚えておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-03_04_05.html)を加工して作成