分娩第2期遷延、分娩停止のため吸引分娩が施行され、4回の吸引によって、3,880…
次の文を読み50〜52 の問いに答えよ。Aさん(32 歳、2回経産婦)。これまでの出産はいずれも正常分娩であった。診療所に通院し、今回妊娠経過中に特に異常の指摘はなかった。妊娠41 週1日、前期破水にて入院。入院時の内診所見は、子宮口4cm 開大、展退度60 %、Station −2、子宮頸管の硬度は中、子宮口の位置は後方であった。
分娩第2期遷延、分娩停止のため吸引分娩が施行され、4回の吸引によって、3,880 g の男児が娩出された。羊水混濁2+、出生直後から啼泣があり、Apgar〈アプガー〉スコアは1分後7点(皮膚色 −2 点、筋緊張 −1 点)、5分後8点(皮膚色−1 点、筋緊張 −1 点)、臍帯動脈血pH 7.20 であった。クベースに収容され、経過観察となった。出生後2時間、頭部に暗赤色で骨縫合を超える腫瘤が認められ、指で押すと陥凹した。体温37.0 ℃、呼吸数70/分、脈拍170/分。鼻翼呼吸がみられる。この新生児に必要となる対応はどれか。2つ選べ。
- ⑴ 光線療法黄疸が強まったときに、改めて考える治療です。
- ⑵ 腫瘤の穿刺穿刺すると、かえって出血が増えてしまいます。
- ⑶ 脳低温療法重い低酸素性虚血性脳症が、対象となる治療です。
- ⑷ 静脈路の確保ショックに備えて、ただちに静脈路を確保します。
- ⑸ NICU への搬送全身管理ができる施設へ、速やかに搬送します。
解説
正解は⑷と⑸です。骨縫合を越えて広がり、押すと陥凹する暗赤色の腫瘤は帽状腱膜下出血で、大量の出血によって短時間でショックに陥る危険があります。多呼吸と頻脈もみられるため、ただちに静脈路を確保し、全身管理ができるNICUへ搬送します。腫瘤を穿刺すると出血が増えるため行いません。光線療法は黄疸が強まったときに考える治療で、脳低温療法は重い低酸素性虚血性脳症が対象になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp160411-03.html)を加工して作成