A さんの出血は止まり、会陰切開部の縫合が行われた。午後6 時、助産師が訪室する…
次の文を読み42~44 の問いに答えよ。A さん(32 歳、初産婦)は、妊娠39 週6 日、規則的な子宮収縮と痛みを自覚し、午前3 時に分娩予定の産婦人科を受診した。胎児は頭位、子宮口5 cm 開大、展退度80 %、Station -1。無痛分娩を希望し、硬膜外麻酔により痛みが緩和された。午前11 時に子宮口全開大、Station +4、午後2 時に子宮口全開大、Station +4、矢状縫合は縦で小泉門が0 時方向に触れる。分娩停止の適応で鉗子遂娩術が実施されることになった。
A さんの出血は止まり、会陰切開部の縫合が行われた。午後6 時、助産師が訪室すると「お尻のあたりが痛いです。便がしたい感じもあります」と訴えて顔をしかめている。会陰部は軽度腫脹がみられるが、縫合不全はなく、パッドへの悪露の付着は少量である。このときの助産師の対応で正しいのはどれか。
- ⑴ 内診をする。腟壁血腫が直腸を圧迫している可能性があり、内診で確かめる必要があります。
- ⑵ トイレで排便を促す。排便を促すと腹圧がかかり、血腫を大きくするおそれがあります。
- ⑶ 鎮痛薬の処方を医師に依頼する。鎮痛薬だけで対応すると、血腫の発見と処置が遅れます。
- ⑷ 子宮収縮薬の処方を医師に依頼する。悪露は少量で、子宮収縮薬の適応を示す所見はありません。
解説
正解は⑴です。分娩後に肛門のあたりの痛みと便意を訴える場合は、腟壁血腫が直腸を圧迫している可能性があります。外から見える悪露は少量でも、血腫の内部には多量の出血がたまっていることがあるため、内診で腟壁を確かめる必要があります。排便を促すと血腫を大きくするおそれがあり、鎮痛薬だけで対応すると発見が遅れます。悪露は少量で子宮収縮薬の適応を示す所見もありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成