産科医療補償制度の手続きのため、分娩した病院に来院したA ちゃんの母親から助産師…
次の文を読み44、45 の問いに答えよ。A ちゃん(生後8か月、男児)。小児神経専門医から重度の脳性麻痺(痙性四肢麻痺)と診断された。[周産期歴]A ちゃんの母親は34 歳の経産婦。妊娠18 週まで喫煙していた。妊婦健康診査では直前まで特に異常は指摘されていなかったが、妊娠37 週3日に「6時間ほど前から痛みを感じ自宅で様子をみていたが、我慢できなくなった」と電話があり、助産師は来院を指示した。来院時、胎児心拍数陣痛図で胎児心拍数60 bpm の遷延一過性徐脈を認め、常位胎盤早期剝離の診断で緊急帝王切開術が行われた。A ちゃんは出生体重2,860 g、Apgar〈アプガー〉スコアは1分後2点、5分後5点で、蘇生後NICU に入院し、日齢35 に退院した。
産科医療補償制度の手続きのため、分娩した病院に来院したA ちゃんの母親から助産師に「この制度について教えて下さい」と質問があった。助産師の対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 「この制度では原因分析はしません」補償とあわせて、原因分析が行われる制度です。
- ⑵ 「分析結果は一般に公開されません」要約版が、個人が特定できない形で公開されます。
- ⑶ 「分析報告書は保護者に直接送付されます」報告書は、保護者と分娩機関の双方へ送付されます。
- ⑷ 「原因分析の結果は小児神経専門医から伝えられます」結果は、制度の運営組織から伝えられます。
解説
正解は⑶です。産科医療補償制度では、補償の対象となった事例について原因分析を行い、その報告書は保護者と分娩機関の双方へ直接送付されます。要約版は個人が特定できないよう配慮したうえで一般に公開され、再発防止に生かされます。結果は運営組織から伝えられ、小児神経専門医が伝える仕組みではありません。制度の目的と仕組みを正しく伝えることが、家族の支えになります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成