今後の対応で適切なのはどれか。
次の文を読み54 の問いに答えよ。開業助産師が、市の乳児家庭全戸訪問事業の委託を受けて、産後3か月のA さん(30 歳、初産婦)宅を訪問した。A さんには訪問に戸惑う様子がみられた。部屋は整理整頓されている。児は体温37.1 ℃、呼吸数32/分、心拍数110/分。定頸している。オムツかぶれはない。助産師は児の計測時、上腕内側に皮下出血があるのを認めた。児の表情は乏しく、あやしても笑わない。A さんは落ち着きがなく、計測が終わるとすぐに助産師から児を取り上げた。児の出生体重は2,600 g、1か月児健康診査時の体重は3,500 g と母子健康手帳に記載があり、本日の児の体重は5,000 g であった。助産師が皮下出血の原因をA さんに確認すると、「虫に刺された」と答えた。Aさん夫婦は1年前に転入してきて周囲に知り合いはいない。助産師は継続的な支援が必要だと感じた。児の4か月児健康診査は3週後である。
今後の対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 育児グループを紹介する。紹介だけでは、疑われる状況への対応になりません。
- ⑵ 1週後に助産師が再訪問する。1週間待つことで、対応が遅れるおそれがあります。
- ⑶ 早急に地区担当保健師に連絡する。関係機関で情報を共有し、継続した支援につなげられます。
- ⑷ 4か月児健康診査でフォローアップする。健診まで待つと、対応が大きく遅れてしまいます。
解説
正解は⑶です。上腕内側の皮下出血、乏しい表情、母親の落ち着きのなさと説明の不自然さ、転入後の孤立が重なっており、虐待が疑われます。4か月児健康診査を待たず、早急に地区担当の保健師へ連絡して関係機関で情報を共有し、継続した支援につなげることが必要です。育児グループの紹介や1週後の再訪問では対応が遅れます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成