A さんは初診後、大学病院で妊婦健康診査を受けており、妊娠経過は順調であった。胎…
次の文を読み41〜43 の問いに答えよ。A さん(28 歳、初妊婦、会社員)。自然妊娠し、妊娠7週で診療所を受診し、多胎妊娠と診断された。妊娠11 週1日、大学病院の産婦人科を紹介され受診した。
A さんは初診後、大学病院で妊婦健康診査を受けており、妊娠経過は順調であった。胎盤の位置異常はなかった。妊娠33 週2日、トイレで子宮収縮の自覚とともに少量の出血と液体の流出感があり、来院した。卵膜は保たれているが、破水検査は陽性であった。診察時には両児の羊水量に差はなく、どちらの児の卵膜が破綻したか不明であった。子宮口1cm 開大、子宮頸管長は26 mm であった。先進児は頭位で推定体重2,000 g、後続児は骨盤位で推定体重1,500 g であった。抗菌薬の点滴静脈内注射が開始された。このときの胎児心拍数陣痛図(別冊No. 2)を別に示す。A さんに行われると予想される治療はどれか。
- ⑴ 人工羊水の子宮腔内注入人工羊水の注入は、一般には行われない処置です。
- ⑵ 後続児に対する胎児外回転術破水しており、外回転術は行えません。
- ⑶ 子宮収縮抑制薬の点滴静脈内注射妊娠期間を延ばし、肺の成熟を図ることができます。
- ⑷ 胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術双胎間輸血症候群に対する治療であり、該当しません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。妊娠33週2日で前期破水を起こし子宮頸管も短縮していますが、感染の所見はなく胎児の状態も保たれているため、子宮収縮抑制薬を用いて妊娠期間を延ばし肺の成熟を図ります。人工羊水の注入や外回転術は行わず、レーザー凝固術は双胎間輸血症候群に対する治療であり、この場面では適応になりません。あわせて副腎皮質ステロイドを投与し、児の肺の成熟を促します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-03_04_05.html)を加工して作成