A さんは前期破水と診断され、入院した。破水後12 時間が経過し、羊水の流出感が…
次の文を読み50、51 の問いに答えよ。A さん(38 歳、1回経産婦)。妊娠36 週5日。これまでの妊娠経過に異常はなかった。家事をしていたとき、少量の出血があり総合病院の産婦人科に来院した。A さんは「出血と同時に水が流れる感じもあったが、最近は尿漏れが少しあり、破水かどうかはっきりしない」と言う。前回は正期産の経腟分娩であった。腟鏡診で後腟円蓋に少量の淡血性の貯留液を認めたが、視診では破水の有無は明らかではなかった。子宮口1.5 cm 開大、展退度30 %、Station −2、子宮頸管の硬度は中、子宮口の位置は後方であった。児は頭位であり、卵膜を触知する。
A さんは前期破水と診断され、入院した。破水後12 時間が経過し、羊水の流出感が増したため助産師が診察すると、卵膜を触れず、児頭を直接触知した。破水後21 時間には、母体の発熱がみられ、内診で子宮口2cm 開大、展退度40 %、Station −2、子宮頸管の硬度は中、子宮口の位置は後方であった。黄色透明の羊水が流出しており、悪臭はない。子宮に圧痛はない。体温38.1 ℃、脈拍80/分、血圧120/80 mmHg。血液検査の結果は、白血球15,500/μL、Hb 9.5 g/dL、血小板17 万/μL、CRP 1.0 mg/dL であった。このときの胎児心拍数陣痛図(別冊No. 5)を別に示す。現在のA さんの状態のアセスメントとして正しいのはどれか。
- ⑴ 臨床的絨毛膜羊膜炎発熱と炎症所見がそろい、基準を満たしています。
- ⑵ 胎児機能不全胎児心拍数陣痛図に異常はなく、該当しません。
- ⑶ 母体敗血症血圧も脈拍も保たれており、敗血症ではありません。
- ⑷ 遷延分娩分娩はまだ始まったばかりで、遷延にはあたりません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。母体の38.1℃の発熱に加えて白血球15,500/μLとCRPの上昇がみられ、前期破水から21時間が経過していることから臨床的絨毛膜羊膜炎と判断されます。胎児心拍数陣痛図に異常はなく機能不全ではありません。血圧も保たれており敗血症ではなく、分娩はまだ始まったばかりで遷延分娩にもあたりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-03_04_05.html)を加工して作成